驚きの新製品!!
「キングコング」は1933年に上映されました。
世界恐慌で殺伐といた頃、ハリウッド映画は黄金期を迎えたようです。
その関係か、世界恐慌で不景気になる前の1920年代のスタインウェイは名器が多いと聞くことがあります。
真偽のほどは私にはわかりませんが。
私は昔の映画を観ても、それほど熱狂的に観ることはありません。
私はスターウォーズ世代ですが、当時のハリウッド映画を見た人の熱狂を今の時代に持つのは難しいと思います。
話は変わりますが、オリジナル楽器による演奏を聞くことがあります。
当時の作曲家が使用していた楽器で演奏すると、より作曲当時に近い音を聴けます。
ところが私は、オリジナル楽器による演奏を聴いて、「なるほど~」とは思うものの、それほど音楽的な感銘をダイレクトに受けることがありません。
どうも現代のピアノでないと感動しないのです。
現代ピアノに慣れ過ぎているのか?聞き方にコツがあるのか?など考えました。
ただ一つ気がついたのは、オリジナル楽器が新しかった時代の人たちは、それ以前の楽器しか見たことも聴いたこともなく、当時の最新楽器だった訳です。
その後の楽器ばかりを知っている側からみるのとは、モノとして同じ楽器だったとしても、全くの別物にみえたはずです。
歴史的考証は大事だと思いますが、当時の人と同じ目線になるのは難しいことかもしれません。
ピアノは芸術楽器として衰退しているという話はありますが、同時代のピアノ、最新のピアノに興味を持ち続けることに意義はあると思います。
生まれたとき既にカラーテレビがあった世代は、初めてカラーテレビをみたときの驚きと感動はわかりません。
新製品に出合う喜びは、自分が生きている時代にしかないのだと思います。