悩み
ウェルテル効果とは、マスメディア報道に影響されて自殺が増える事象を指し、ゲーテ(1749~1832年)の実体験をもとに執筆されている書簡体小説『若きウェルテルの悩み』(1774年)に由来する。
ちなみにゲーテの同時代人ナポレオンはウェルテルの愛読者で、エジプト遠征の際に7回読んだらしい。
マスネがオペラ化していて、タイスやマノンと並んで代表作の一つ、
「手紙の歌」や「オシアンの歌」などは単独でも歌われる有名なアリア。
10何年ぶりのレッスンで持っていった曲の一つがオシアン、Pourquoi me reveier。
フランス語はほぼ歌ったことがなくわからなかったので、名歌手が歌っているのを耳コピで歌ってみて、あとはレッスンで直して貰いました。
私にとって問題はやはり、bまたはAis音。
この曲はcからAis、増6度上げるのがキツく、出せたり失敗したり。
ちなみに妙なる調和のTosca,sei tu!ならdからbで短6度、調子がよくないと失敗します。
10何年か前に発表会で歌った蝶々夫人Addio,fiorito asilならAsからbの全音上げなので出しやすい。
音幅が広いと出しにくいのですが、ここで悩むこと自体がテノールでないのです、残念ながら。
テノールは名アリアなど多いので歌いたくなるのですが、自分に合った音域で歌うのが本来。
ゲーテは『若きウェルテルの悩み』を執筆することで、人妻シャルロッテへの失恋自殺危機から脱出できたらしい。
その後、1786年のイタリア旅行で魅了されまくったのを境に、作風はガラリと変わったという。
シャルロッテならぬテノールに失恋してもピストル自殺せずに、更に素敵なことがあると信じる力が大切と思います。