Maschera
40代は殆ど歌わなかったのですが、最近はある程度歌っていると中音域が出辛くなります。
若い頃はイマイチな発声でも歌えたのが、年取ると誤魔化せなくなりました。
bまで出せても更に上はキツく、私は低声域のほうが響きが良いようなのでバリトンを歌うことになりました。
昔も歌いましたが、Eri tu che macchiavi~
私の場合はfくらいより上が歌いやすく、練習していると徐々に中音域が出しにくくなります。
ヴェルディの仮面舞踏会といえば、1792年3月16日スウェーデンで起きたグスタフ三世暗殺事件が題材。
ストックホルムのオペラ座で開かれた仮面舞踏会の最中、背後から拳銃で撃たれた。
実際の暗殺主犯者はスウェーデンの30歳くらいの下級貴族で軍人。
妻の不倫に嫉妬したのではなく、政治犯。
私が練習中のアリアの人物、レナートは架空で実在しません。
国王暗殺計画は周囲にもれ、グスタフ三世へ暗殺計画の警告を書いた秘匿の手紙が届けられた。
しかしグスタフは、この警告を無視した。
グスタフ三世は暗殺計画があることを知っていながら、身を任せようとしていたとも言われる。
仮面舞踏会当日、主犯一味は白い仮面を着け、黒い帽子を被り、黒いマントを羽織って、オペラ座に入った。
グスタフ三世は国王とわかる服を着て、ポケットには暗殺予告の匿名の手紙があった。
仮面舞踏会が始まると国王の周囲は込み合うが、主犯一味はグスタフ三世を取り囲み、背後から銃を発砲した。
周囲が騒然とするなか、その場で主犯一味は捕縛された。
その後の徹底した捜査で、40人ほどの共犯者が逮捕された。
しかし暗殺は、主犯一味か黒幕がいるのかは判らなかった。
グスタフ三世は致命傷ではなかったが重傷で、13日後に死去した。
レナートは創作でも、ウルリーカは実在の人物でした。
1786年、ウルリカ・アルヴィドソンは、身分を隠したグスタフ三世の訪問を受けた。
王であることを知りつつ、知らないふりをして占い、剣を持つマスクの男には気をつけるよう警告、命を奪われることも予言した。
その暗殺予言は人々の間に知れ渡り、彼女は恐れられるようになった。
参考図書:新潮オペラCDブック[仮面舞踏会]