1/4
モーツアルト晩年~ベートーヴェン時代には、キルンベルガー音律が使われていたと言われているようです。
ⅠとⅡとⅢがあり、私資料にあるのはⅢ。
ヴェルクマイスターⅢと同じで、8個の純正5度と1/4の5度が4個ですが場所が違います。
具体的には
c-g 1/4,g-d 1/4,d-a 1/4,a-e 1/4,e-h 純正,h-fis 純正,fis-cis 純正,cis-gis 純正,gis-es 純正,es-b 純正,b-f 純正,f-c 純正,
です。
5度圏の♯系属調側に1/4が集中しています。
ヴェルクマイスターⅢとの違いは、a-eとh-fisです。
というわけで、机上の論なら調律教科書にあるような話ですが、やってみるのが大切です。
c-g-d-a-eは1/4狭い5度が4個。
足し算で1になるので、c-eは純正長3度。
純正が多い分、ヴェルクマイスターⅢより少し調律しやすいです。
平均律5度は1/12で、ヴェルクマイスターとキルンベルガーの5度は1/4なので、平均律5度のウナリ3倍です。
合唱などのハーモニーは、そのつど純正と言いますが、平均率ではオクターブしか純正が聴けません。
キルンベルガーⅢだと、3度4度5度の純正を聴けます。
しかし弾いてみた感じは色彩豊かですが、私には違和感がありました。
1/4を集中させて長3度を純正にした反動かもしれません。
1/4系ではヴェルクマイスターⅢが何とか許容範囲なのかも?と私は思いましたが、感じ方は人それぞれで曲にもよります。
5度1/4の場所が違うだけで、だいぶ違う印象でした。
何事もやってみなければ、わかりません。
通常は平均律をおすすめ致します。