時代
2008年にリーマン・ショックが起こったとき、1929年恐慌を連想しました。
現代を1930年代、第二次大戦前と比べる見方が根強くあります。
しかし、1990年米ソ冷戦以降、アメリカ覇権が終わりつつある時代は、むしろ1870年頃からの時代に似ているという見方があります。
1870年からはイギリスの世界覇権が終わり、覇権国がない時代。イギリスは製造部門で後退し、1870年以後、重工業の部門で、次の覇権国を狙うドイツやアメリカに遅れをとったようです。
イギリスは産業資本に投資するより、海外投資や金融投機に向かいました。
今のアメリカの資本に似ています。
ピアノの歴史はどうでしょう?
1867年のパリ万国博覧会ではスタインウェイとチッカリングが金賞を取り、競争関係であったようです。
その頃からヨーロッパでスタインウェイが最高であるというようになり、スタインウェイ・システムは、世界中のピアノ・メーカーを評価するための新しい基準となったといいます。
スタインウェイ・システムの主な開発者はヘンリー・ジュニア(創業者三男)です。
当時の最も偉大なピアノ製作者ヘンリーは1865年亡くなり、同年にチャールズ(創業者二男)も亡くなります。
1871年にはスタインウェイ創業者ハインリッヒ・スタインヴェクが亡くなっています。
その後、スタインウェイビジネスを拡大したのはウィリアム(創業者四男)です。
1872年にはリストの後継者といわれるロシアのアントン・ルビンシュタインを援助したりしています。
その後のラフマニノフやホロヴッツ、スタインウェイアーティストの先駆けと言えると思います。
イギリス覇権が終わる1870年頃が、ピアノの歴史もターニングポイントなのかもしれません。
第一次大戦以降はアメリカ覇権の時代。芸術様式はアールデコが流行りますが、19世紀後半には、アールヌーボーが流行っています。
アールヌーボーからアールデコ両時代に活躍したルネ・ラリック(1860~1945年)の会社は、スタインウェイのアートケースをデザインしております。
まさに時代の鏡のようなピアノだと思いました。
現代を1930年代、第二次大戦前と比べる見方が根強くあります。
しかし、1990年米ソ冷戦以降、アメリカ覇権が終わりつつある時代は、むしろ1870年頃からの時代に似ているという見方があります。
1870年からはイギリスの世界覇権が終わり、覇権国がない時代。イギリスは製造部門で後退し、1870年以後、重工業の部門で、次の覇権国を狙うドイツやアメリカに遅れをとったようです。
イギリスは産業資本に投資するより、海外投資や金融投機に向かいました。
今のアメリカの資本に似ています。
ピアノの歴史はどうでしょう?
1867年のパリ万国博覧会ではスタインウェイとチッカリングが金賞を取り、競争関係であったようです。
その頃からヨーロッパでスタインウェイが最高であるというようになり、スタインウェイ・システムは、世界中のピアノ・メーカーを評価するための新しい基準となったといいます。
スタインウェイ・システムの主な開発者はヘンリー・ジュニア(創業者三男)です。
当時の最も偉大なピアノ製作者ヘンリーは1865年亡くなり、同年にチャールズ(創業者二男)も亡くなります。
1871年にはスタインウェイ創業者ハインリッヒ・スタインヴェクが亡くなっています。
その後、スタインウェイビジネスを拡大したのはウィリアム(創業者四男)です。
1872年にはリストの後継者といわれるロシアのアントン・ルビンシュタインを援助したりしています。
その後のラフマニノフやホロヴッツ、スタインウェイアーティストの先駆けと言えると思います。
イギリス覇権が終わる1870年頃が、ピアノの歴史もターニングポイントなのかもしれません。
第一次大戦以降はアメリカ覇権の時代。芸術様式はアールデコが流行りますが、19世紀後半には、アールヌーボーが流行っています。
アールヌーボーからアールデコ両時代に活躍したルネ・ラリック(1860~1945年)の会社は、スタインウェイのアートケースをデザインしております。
まさに時代の鏡のようなピアノだと思いました。
参考文献
『憲法の無意識』 柄谷行人 著
『スタインウェイ物語』 R.K.リーバーマン 著