Texture
ラグジュアリーなソファーのように底突き感がなく、しっとり濃厚。
クリスタルな真綿で締め付けられたくなるような音色のハンブルクスタインウェイ。
クランチな音の粒子が和音にすると溶け合う、軽いが力強くてドライ。
変に繊細な音色を装わないのがクールでどこか解放感があるニューヨークスタインウェイ。
HBとNYどちらも重心が低く、ズシッとボディが地響きのように鳴り、しかも音抜けがいい。
以上は個人的な印象です。
ホロヴィッツは鼻にかかったピアノを好んだそうですが、NYは何となくそんな感じがするような気がします。
カーリーハードメイプルがNYの主用材とのことですが、それを材でチューニングハンマーを作って頂きました。
私には結構な贅沢品ですが最も身近な工具、こだわりたいものです。
チューニングハンマーで音が違うといってもかなり微妙です。
人間、手に持つ物の感触で気分が変わるせいもあると、私は思います。
日々の調律がより快適になったこと、音に映るのを願っております。